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ミュージックウェブマガジン "ばんび"は、ジャンルを超えて音楽を楽しみたいと考えるGROOVE SITEです。
ばんびのアンテナに引っかかってきたミュージシャンを、ピンで解剖(紹介とも言う)しようというこのコーナー。
第10回目のゲストはZERO★MHzのギター&ヴォーカルの太三さん。
インタビューも終わりに差しかかったころ、「あ、大事なものを忘れるところだった」とおもむろに取り出したのは、黄金に輝く招き猫“金三”。あまりのインパクトにばんび隊大喜び&大爆笑。
その10. 太三
―太三さん、熊本出身だそうで。
はい、始まりました。
―いや、これラジオの公録じゃないんで(笑)。
いやもう、話したいことは全部話しました。
―まだ何も聞いてないよ!(笑)
(笑)。
―生まれも育ちも熊本?
はい。本当は捻くれたいですけどね、ムー大陸とか(笑)。
―じゃあ、ムー大陸ということで。
いえいえ、市内で、都会っ子です。無理した都会っ子(笑)。でも緑も多いし、土も多いし……って、当たり前ですね。秘密基地作るような場所もあって。
こっちで思うのはですね、運動場に土がないのって大問題だと。土を触ることが、幼いときにいちばん脳みそに皺を増やすというか、増やした皺に情報を入れる場所を作るらしいんですね。
―ああ。一時期陶芸が流行りましたけど、土って触ってると和みますよね。
安定はしますよね。だから、土を触れない時代を過ごして大人になると心がコンクリートになってしまうんじゃないかなと思います。
―どんなお子さんだったんでしょう。想像がつくような、つかないような。
多分、想像がつくまんまだと思いますよ(笑)。今特に、そのときに綺麗に戻ってる感じがあります。本質の性格というか。社会を意識しはじめると、本質から離れていってしまうこともあると思うんですけど。戻れたのはバンドのおかげですね。何をやっても面白いと感じられる子どもの状態であると思います。
―小中とどんな感じでした?
みんなと同じ方向を向けないことにコンプレックス持ってました。言われたとおりにみんなは出来るんだけど、自分は出来ないっていう。
―なんでやらなきゃいけないんだろうって思っちゃう?
いえ、なんで出来ないんだろうって。本当はみんなと同じように前に倣えをしたいんですけど、何故か出来なくて。
そういうのって凄く体力は使います。自分は目立ちたいのか捻くれたいのかって考えたり。そうしろと言われているわけでもないのに、どうしてもそうしてしまうという。
中学になった頃には、もう開き直れてましたけど、小学校のときにはそれが後ろめたくてコンプレックスでしたね。
―周囲から「どうしてあなたはみんなと同じように出来ないの?」って言われた?
言われますよね。
―それが説明できれば楽なのにって?
使命感だと思うんですよね。……それって才能だと思います。何故か本を書いてしまうとか、詩を書いてしまうとか、机の上に落書きしてしまうことも。何をするにしても、やってしまうことっていうのは、才能なんだと思うんですよね。
―ああ、何かに駆られてやってしまうことっていう。
絵を描くことが好きなんですけど、そういう気持ちで描いているので。
―誰かを喜ばせるために、ではなくて。
いや、使命感の中にそれもあるんだと思います。ずっと続けてきて、壁にぶち当たったときに、何かのためにやらなきゃっていうものが生まれてくるんじゃないかと。
―小学生の頃からそういった葛藤があったんですか。
頭の中は捻くれてましたね。例えば、誰かが、多分漫画の中の台詞だと思うんですけど、何かの拍子に格好つけて「俺は神は信じねえ」って言ったんですよ。そのときにね、「いや、おまえ、瀬戸際でどうしようもなくなったときに“神さま助けて”って言うだろう」って思ってしまったんですね、小学校のときに。
―それ言ったの?
いや、言わなかったです。
―大人だねえ。自分だったら言ってる(笑)。
(笑)。そのときに、神って言葉はそうためのものなんだって思ったんですよね。安全装置というか、最後の潜在能力を引き出すためのものかもって。それを口にしたことで、残りの力を出せて、助かるかもって。
確かな自分を持てと思ったときには言うけど、その人の主観や宗教観とかは否定していいことではないので。でも、本当はみんな凄い力を持ってるんだってことは、思ってたほうがいいんじゃないかなと。
―すべての人間に力があると思ってるんですね。選ばれた誰かが、ではなくて。
ええ。普段40%も使えないっていうじゃないですか、人間の脳って。それを使えるようにするために神ってあるんじゃないかと思うんですよね。
―それって、最近考えはじめたことじゃないんですよね
うん、自然というものを考えはじめて、自然よりも神がいるっていう教えって、もちろん否定しちゃいけないんだけど、すべてをそれで片づけちゃいけないんじゃないのかなって思いはじめて。
―太三さんは、物事に常に疑問を持つタイプ?
もう、疑って疑ってっていうオタク体質だと思います(笑)。アキバ系とかじゃなくて(笑)、地に足の着いたオタク。
―ちょっと音楽の話をしましょうか。初めて買ったレコードって覚えてます?
チェッカーズですね。その前から三連符で跳ねてるノリとか、ウッドベースのリズムとか、クリーンなギターの音とか聴くと楽しくなるので、50年代のブルースから生まれた音楽が好きだったんだと思うんですよね。で、選べたのがチェッカーズだったんですよ。
―それって、環境がそうだったとか?
いや、そういうのは全然ないです。ギターを買ってから、どうしてもブルーノートを選んでしまうんですよね。だから遺伝子というか。兄貴も同じリズムが好きなんですよ。
好きになる音楽って、多分みんな2種類か3種類だと思うんですよ。それって自分の血が持っているものと、幼児性というか懐かしさみたいなもので好きになるものと、あとは逃げで聴いてしまうもの。現実逃避で聴くような感じで。
―それは失恋して中島みゆきを聴くようなものでしょうか?
ああ……聴きますか?(笑)
―聴かない(笑)。
まあ、中島みゆきって応援ソングですよね。落ちますけど(笑)。落ちろというのも応援ですよね、ある意味。
―太三さんにとっては、本質で好きなものというのがいちばん最初にあると。
そうですね。
―例えばね、音楽やる方は方法論としてこれはアリか、みたいな聴き方もするかと思うんですが。
うーん、でも、音楽ってそうやって聴くもんじゃないですよね。もの創る人間は、どれだけ多く感動するかっていうことのほうが大事だと思うし。自然に聴くようにしてる……っていうのも違うとは思いますけど、そういう職業的な聴き方は……あとでします(笑)。感動しまくってから(笑)。
―ところで、ギター買おうと思ったのっていつ?
中学2年生ですね。兄貴がいて、兄貴の友だちがバンド始めて、そういう話を聞いているうちに意識しはじめて「自分もやりたい」って。
中1のときは、タンスの引き出しに針金とか釣り糸とか引っかけて、はじくと音が出るようにしたりして(笑)。物を挟んだりすると音程が変わるじゃないですか。で、早くギター欲しいって思ってました。
それから、ギター買ったって噂を聞いた同級生が話しかけてきて。その同級生のお姉ちゃんが、今で言うバンギャルで、ライヴハウスに連れていってもらって。ライヴハウスというより貸しスタジオみたいな感じでしたけど。で、スターリンとかスタークラブとか聴かせてもらって。
―いきなり全然違うところに行っちゃいましたけど、スターリンは先ほどの分類のどこに入るんでしょう?
スターリンって、小さい頃のコンプレックスみたいなものを受け入れてくるようなところがあって。
―ああ、太三さんの場合、根本にそれがあるんですもんね。
だから、自分にとって有り難かったですよね。受け入れてくれる感じって。ミチロウさんもそういう人だなんて言えませんけど、そういうふうに自分は聴いて。
同じ頃に勧められて聴いてたのがZi:KILLとかZOAとかで。オールディーズとかニュー・ウェーヴとか好きなんですけど、正反対ですよね(笑)
。
―なんか、今の音楽に繋がってないような(笑)。
ギターを始めてから、ストレイキャッツとかを聴きはじめたんですよね。こういう感じなんだけどなあって。
―バンド組もうと思ったのはいつですか?
ギター買ったのと同時に、バンド組もうと思って。で、雑誌のメンバー募集コーナーに色々出して。で、仲良くなったのが大学生だったんですよ。大学の軽音楽部の人たちに会わせてもらったりして、その人たちとライヴやったのが最初ですね。
そのときは生意気でしたね(笑)。みんなあんまり真面目に覚えてこないんで、「もっとこうしてくれなきゃ」って言ってましたからね。
―高校に入れば、周囲にもバンドやる人出てきますよね。
いや、いなかったんですよ。でも、ひねくれ者が多い学校で、居心地は良かったですね。
で、高校のときに組んでたバンドがあって、そのメンバーでメジャーに行こうって思ってたんですけど、ばらばらになっちゃって。じゃあ、俺は東京に行こうって。ギターがあれば何か出来るだろうって。
―その頃って太三さん、ギタリストであって、歌はうたってなかったんですか。
考えてなかったですね。
―Feelは何歳から?
18からですね。最初はローディーとして入って。そのうちに「もっとこうしたほうがいいなじゃないかな」と思いはじめて、空き時間にギター弾いてアピールしてたら、いつの間にか(笑)。
―Feel解散したあとは、すぐに今の原型に行くんですか?
いえ、色んなことをやろうと思って。まずアコースティックギターを持って弾き語りをしようと。
―そこで初めて歌おうと思ったの?
そうですね。ユニットで同じように頑張ってるつもりでいたんですけど、やっぱりヴォーカリストのほうが重いものを背負ってる気がしたんですよ。解散するまでそれを認めてなかったんですよね。
やっぱりいちばんぎりぎりのところに立っているのはヴォーカリストだし、自分も一度そこに立たなきゃいけないって思ったんです。あと、やっぱり立ちたいって。
それで弾き語りで、全部自腹で熊本から東京まで回ろうって。熊本で初めてやったところ、東京出てきて初めてやったところ、メジャーで初めてやったところって。
―取り敢えず行動力が凄いということがよく判るエピソードですね(笑)。
男は行動力と包容力と、あと子どもらしさが必要かと(笑)。
で、そう思ってやってみて、落ちました、それは(笑)。
―なんでまた。
いや、自分にとってポイントになったところ回って次へ行こうとか、ぎりぎりの風景を見てみたいとか思ってやったんですけど、途中で、そんなことのためにステージ立っていいのかと。ステージってそんなもののためにあるんじゃないって、心の底から思ってしまったんですよね。そんなこと考えながらやってるもんだから、大失敗でしたね。
ステージはなんのためにあって、どういうとき立つべき場所なのかって、今まで考えてなかったなと。それを考えて、解って、初めてプロっていえるんじゃないかって。
暫くは落ち込んでましたね。それから、本当にいいエンターテイメントをしたいと思って、それで作ったのがZERO☆Mhzです。
―今やっている音楽は、元々好きなものに近い?
そうですね。最初はロカビリーバンドをやろうと思って今のメンバーを集めたんですけど。
ただ、3人が3人それぞれ違うものを持っているんで、それが交わるものをやろうと。ここ半年くらい、その本質の部分を出していこうと思ってますね。
―全然話違うんですけどね、「嫌いな女性のタイプ:面食い」って、ありゃなんですか?(笑)
そこですか(笑)。あの……中身が見えないじゃないですか。そういうふうに人を見る人は好きじゃないかなと。いや、いいんですけどね(笑)。本当に好きになればそうじゃないんだと思うし。
―何か強烈な経験をしたことがあるとか?
いや、そんなことはないです(笑)。
―物事の本質を見ない人は厭だと。
あ、そういうことです。汲んでくれて有り難うございます(笑)。
あの、巧い演奏とか、格好いいものを見せるだけなら、誰にだって出来ると思うんですよ。
―出来ないよ!(笑)
でもね、伝えたいのはもっと本質的なことなんですよ。例えば詞にしても、最初にショックを受けたものって、子どもの頃に読んだ「かごめかごめ」なんですけど、あのセンスとか日本語の使い方は凄いなと。ファッションとしても凄い。それで、そういうものを書きたくて、やっとそこに意味を持たせることが出来るようになってきたかなと思えるんですよね。
―ああ、ファッションと内実が合致するようになってきたと。
うん。意味を持てるようになったというよりは、そこに気づけたという感じですね。
ギラトリアムっていう言葉が僕たちのキーワードなんですけど、輝きたいし、そういう人に集まってほしいですね。
―さて、05年、何を期待していいですか?
……輝かせます(笑)。
―ああ、いいっすね(笑)。畳みかけるようにもうひと言。
え、じゃあ……チャオ!(笑)
[ ZERO☆MHz Official Site] http://homepage1.nifty.com/MHz/
interview : t_in
photograph:chakoba
2月16日生まれ、熊本県出身。
現在ZERO☆MHzのギター&ヴォーカルとして活動中。
... Live Infomation ...
1/30(日)
大塚 Red Zone
ZERO★MHz Presents
〜大塚欲情けものがれvol.2〜
ZERO★MHz
Vo&G. 太三
B. 畑淳史
Ds. 松永尚人
... CD Infomation ...
【愛と欲望創作ダンス】
03年10月1日発売
\2100(tax in) EXLC-0078
EXPLOSION RECORDS
01.バビロン
02.吸血ガール
03.サクラリズム
04.Spider third Blus
05.一獲
06.曖昧L.S.D
【 宅録】
ライヴ会場にて発売中
TABOKUN
加納 望
Maggy
曽我将之
Shizuwo
Kouhei
大村孝佳
RYOHEI
葵
太三
YUNA
DAISUKE
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