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vol.1Lock,Stock & Two Smoking Barrels!!


そのまま『ロックな映画』といえば、『Woodstock』や『ローズ』などかな。それではあまりにストレート過ぎる。
毎年膨大な作品が世に送りだされている映画の中に、沢山『ロック』は潜んでいる。『ロック』とは何ぞや、という事になるが、それはおいておいて。
とにかく『ロック』な監督とか、存在が『ロック』な人物などなど、そんな切り口で、作品を紹介したいと思います。

1回目は『Lock,Stock & Two Smoking Barrels』
ロックはロックでもこのロックは、銃などのセイフティーロック。でもこのタイトル、ロックっぽい。思わず『Lock,Stock & Two Smoking Barrels!!』と意味無く叫んでしまいそう。
監督はいまやマドンナのダンナとして、その名を知らしめているガイ・リッチー。初の長編映画にして、98年度のイギリス映画のBOX OFFICE NO.1に輝いた作品。痛快アクション映画。

コマーシャルやミュージックビデオを手掛けた彼の、テンポのよい展開。最近、CMやミュージックビデオ出身の監督が多い。その多くは大胆なカットワークやカメラワークで今までになかった、映像を映画の中で見せてくれる事が多い。内容よりもその映像が残る事もしばしば。
その中ではズバ抜けてストーリーもおもしろい作品だと思う。なんと脚本も自分で手掛けているから、驚いた。

ロンドンの下町。主人公の一人エディは他の3人の友人を巻き込み、一世一代の賭けに出る。ギャングのハリーを相手にカードでひと儲けしようとしたが、莫大な借金(50万ポンド!!)を作ってしまい、1週間以内に金を返さなければ仲間全員の指をつめると脅迫される。
エディたちは隣の部屋に住む、マリファナ強奪&売買集団が、マリファナ工場を襲う事を盗み聞く。それを横取りし、借金の埋め合わせにしようとする。エディたちの借金返済作戦が、何故か次から次へと点が繋がっていき様々な人を巻き込み、流血だらけの大騒動へと発展してしまう。
一体、最後に笑うのは誰なのか?最後の、最後まで、そして最後になってもわからない?!

この作品、登場人物のキャラクターが『ロック=切れ過ぎ』だ。
1番ロックだなと思ったのは、エディたちが奪ったマリファナを売ろうとした麻薬王。
パブで自分が観ていたTVの音量が大きいと他の客から注意されたら、無言で相手を火だるまにしてしまう。そしてまた何食わぬかをでTVを見始める。かわいい顔をして本当に恐いヤツだ。
他にもマリファナ工場につれて来られた女の子。登場からずっとラリって、ただ椅子に座っているだけ。それが工場が襲撃された時、窮地を救うかのように突然立ち上がり、機関銃をぶっぱなす、が、結局は頭付き一つで倒されてしまう。
他の人物もみんなキャラクターが濃くて、誰をとっても手抜きが見えない。

ストーリーが展開するにつれて、銃で撃たれたり、殺されたり、かなり激しく展開して行く。前に書いた登場人物をみても、物騒極まりない。私は痛いのやえぐいのは苦手で目を背けて、耳を塞いでしまうのだが、この作品、何ともあっさりと流して行くので、ほとんど痛さを感じない。
殴るシーンも、「これから殴る」という前振りをして、実際には見えない所で殴っていたり、斧が背中に刺さったその瞬間は映さず、投げた後は、斧の刺さった背中の絵。全く痛くなく、状況が伝わってくる。
暴力シーンや残忍な殺害シーンを入れずに、ここまで派手な銃撃戦を描いたのはさすが。
『ロック=かっこいい!』の一言に尽きる。

コメディではないのにどこかおもしろい。アクション映画にしては、アクションもバイオレンスも見どころではない。サスペンスにしては、別に背筋が氷る程の恐さも、ハラハラ感もない。
そしてこの映画にはほとんど、エキストラも含めて、女がいない。だからここには恋愛すら生まれない。なんとも不思議な映画。
とにかく「早く、次を見せて。どうなるの?」と先を急ぎたくなる映画。

最後になってしまったけど、主人公エディの父親役であのスティングが出ている。彼はガイ・リッチーの才能に惚れ込んで、製作費も出資したそうだ。ミュージシャンも虜にする本当に「かっこいい」作品だ。音楽は多用されずに、ポイント、ポイントで決まっている。

先にも書いたが、最後になっても「結局、どうなったの?」という結末ではあるけれども、何故かすっきり爽快、なんとも痛快な映画である。 ストーリーが入り組んでいるように見えて、とてもわかりやすく説明されているので、頭をからっぽにして楽しめる作品。何かスカッとしたい時にお薦め。

- Writing -
レディ(lady)
197×年3月東京生まれ。 お嬢様学校に通っていた中1の時に、澁澤龍彦とロックに出会い友だちを失う。
その後業界を渡り歩き、難癖だらけの大人たちを手懐けて来たにも関わらず、小さな 我が子には全く歯が立たない今日この頃。
1日に映画館を3館はしごした時代や、最近子供が寝てから狂ったように観まくって いるビデオの中から『ロック』な映画をピックアップ。
 
- Illustrator -
shuffle master★KAORIN
5月2日生まれ。
それ以外の数字のデータは極秘です。
反骨精神を持つパンクな絵描きですが、ポップでユーモアのあるものが好きです。
映画は基本的に古いSFやホラーが好きです。でも、楽しめれば何でもアリです。
どんな芸術・娯楽にも音楽的な要素とリズム感が重要と思ってます。
そんな感じで音楽性を感じるお絵描きしていきたいですね。
尊敬してるのはディック・ブルーナとエドワード・ゴーリーです。

http://plasticrecords.kill.jp/
 
vol.1
Lock,Stock & Two Smoking Barrels!!

vol.2 漂流街/三池崇史
   
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