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広瀬さとし  (Velvet Spider)


Interview 1/2   Crossroad of 27  (27歳の岐路)
 
  広瀬さとしは、正しくリアリストだと思う。そのとき追求しているものの方向性、方法論が非常にクリアだ。ユーモア混じりにコンプレックスや葛藤について話しているときでさえ、どこか突き放したような冷静さが垣間見える。
その冷徹なまでの客観性はいかにして培われたのか。
インタビュー前半は、少年期、そして44マグナムについて語ってもらった。

 
 本能と、ギターと

―ギターとの出合いっていくつのころでしょう。

小学校のときですね。うちの親は兄弟が多くて。いちばん歳の近い叔母がそのころ高校生で、感覚としては姉みたいなもんですかね。俺はひとりっ子なんで。その叔母からガットギターを貰ったのが最初でしたね。
ただね、俺にとってガットギターっていうのは音楽の授業なんですよ。それというのもね、中学校の音楽室にガットギターがずらーっとあったの。何十本も。


―それはそのテの部活が盛んだからということではなく、授業用に1クラス分あるんですか?

そう。そういう学校だったんですよ。なんでギターなのか知りませんけど。でね、俺は音楽の授業なんて嫌いだったんです。友だちと一緒に、そのギターをダーツの的にして遊んでるような中学生なんですよ。カッター投げたりして。

―ああ、じゃあギターへの愛着なんて全然ないんですね。

そのときはなかったですよね。
エレキギターは欲しくてね、買いましたけどね。


―エレキに興味を持ったきっかけって何でしょう。

いや、高校に行ったら、軽音楽部に入ろうと思っていて。俺の行ってた高校って女子が三分の二なんです。だいたい、そのころなんて性欲しかないんですから(笑)。そういうもんでしょう?

―(笑)きっかけになったミュージシャンとかいないんですか。

 
最初はいませんでしたね。まあ、コピーバンドやるならキャロルかなって感じで。だからキャロルはコピーしましたね。あとは"Highway Star"とか、ディープパープルのコピーとかもやりましたけど、別にそれが好きだからやってるって感じでもなくて。周囲もそんなふうで、まあ、最初にコピーするようなものをコピーしてただけ、みたいな感じでしたよね。ギターそのものは好きではあるんだけど、だからといって凄く熱心だったかというとそうでもない、みたいな。
それでね、クラスメイトがキャンディーズのファンだったから、よくレコード屋に行って、レコード転売してたりしてたんですけどね(笑)。あるとき目についたのがレッド・ツェッペリンの3rdで。なんだかわかんないけど、聴いてみたくなったんですよ。そしたら凄い衝撃で。
ジミー・ペイジって上手いとか下手だとか色々言われもしますけど、天才だと思いますよ。やっぱ普通じゃないんですから。
そこからはもう、ひたすら聴いてコピーして。ギターが面白くなって。で、それまで性欲だけだったのが、性欲とギターになって(笑)


話が戻っちゃうんですけどね、俺は第二次性徴が来るのが遅くて、背も低くてクラスでも前から3番目とか4番目くらいしかなかったんですね。
それで、女子に舐められるわけ。


―そういうコンプレックスがあったとは意外です。

だからね、背が伸びてギターも弾けるようになって、もう総当たり、総嘗めですよ。気持ちとしては復讐でしたから(笑)。ばかですよね。
まあそんな感じで高校時代ってのは、バンドやって、曲作ってライヴハウスに出て。

そういう中で、やっぱりライヴハウスに出ていた44マグナムってバンドのPAULって奴に出会うわけですね。これがまた悪いんですよ(笑)。俺より悪いの(笑)。どう悪いかなんて言いたくもないけど(笑)。
ちょうどそのころPAULは、マグナムとは別にバンドをやろうかなと思っていて、それで誘われたんですけど、どうせやるならマグナムでやったほうがいいんじゃないかって思って。
敢えて新しいバンド名でやる必要性っていうのを感じなかったんですよね、俺は。
ちょうどそのころって、俺もやってたバンドのヴォーカルと喧嘩別れした頃で。またこいつが(笑)。

―悪いんですか(笑)。

無茶苦茶な奴でした。
大阪ってね、遊ぶところあんまりないんですよ。キタかミナミだけで。東京だと渋谷だの六本木だの歌舞伎町だの目的に応じてあるけど(笑)。遊び回るようなところ多くないんで、俺には本当にバンドだけだったんですよ。
そんなだから、復讐も終えたあとは(笑)、ギターばっかり弾いてましたね。巧くなりたいってことしか考えてなかったし。
そうしたらね、そいつが死んでしまって。……本当に無茶苦茶やってたから。

―破滅願望の強い方だったんでしょうか。

そうかもしれない。 そのときって殆ど絶交状態で、会ってなかったら、死んだって聞いてショックでしたね。それで色々考えて……。
それまでは、今が楽しければそれでいいっていうような、場当たり的な考え方しかしてなかったんですけど、それってどうなんだろうって思いはじめたわけです。しかも、そいつ彼女がいたんですけどね。彼女を見てるとね、余計に。今まで自分のことしか見てなかったし、考えてなかったんだなと。そうやって少しずつ周りに目が向いていくようになったというか。
それからね、色々なことを真面目に考えるようになりましたよね。それまではある意味本能だけでしたから。
 

 

 

広瀬 さとし (JIMMY)
10月6日生まれ。大阪府出身。
'83年、44マグナムでデビュー。'89年に解散後、TOPAZ、spAed、Φを経て、'01年44マグナム再結成。'03年末、新プロジェクトVelvet Spiderを始動し、今夏1stアルバムをリリース。
Velvet Spider 
Vo AOI
G. Satoshi "JIMMY" Hirose
B. Backy
Ds. Roger TAKAHASHI

CD Information
「Velvet Spider」
2004.7.28 Release
DANGER CRUE RECORDS
(DCCA-28)
 \2,800(tax in)
1.Scheherazade
2.Johnny Angel
3.ココ・モーション
4.Living On The Edge
5.LOVESHADOW
6.イケないマイケル
7.Now&Then
8.眠れぬ夜と君の理想…
9.Strange Days
   〜おかしな日々〜
10.アXル☆セクション
11.Tell Me
12.天使の休息

Live Infomation
8/9(月)
   渋谷O-Crest 
8/29(日)
  TOWER RECORDS
   渋谷店
LIVEに関する詳細はこちらへ
www.velvet-spider.com
   
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