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水戸華之介 (水戸華之介&3-10chain)
Interview 1/2 Crossroad of 27
「みんな4番だと思ってるバンドだった」
―でも、そのバンドは1曲では終わらなかった訳ですね(笑)。
いざバンド始めてみると、バンドってフォークよりスポーツ的なのよ、受け止められ方が。ヴォーカルってライトで9番って感じなの。で、やっぱり4番はギターなのよ。
―じゃあ、藤井さんは7番キャッチャー、みたいな感じなんでしょうか。
いや、あいつにとってはドラムって4番長嶋なのよ。そこが普通の感覚と違う。みんなそれぞれ4番のつもりなの(笑)。
ちょうどベースがかっこいい時代に入ってきたころで、ストラングラーズのジャン・ジャック・バーネルとか代表格で。ディープ・パープルもグレン・ヒューズって派手なベーシストが入ってきたし。これからはベースが主役って思って俺はベースやってるわけ。植中はまだそれを知らないのよ(笑)。俺のほうがミュージック・ライフとか音楽専科とか読んでたから進んでたの(笑)。
―みんな「俺が主役」って思ってるわけですね、そのバンドは(笑)。
多分ね。だって練習したって人の音なんか聞いてないもん(笑)
。
でね、ジャン・ジャックまではよかったんだけど、シド・ヴィシャスと出会っちゃったわけね、俺が(笑)。シドは練習しないって聞いて、パンクは練習しちゃ駄目なんだと中学生ながらに思って。その代わりに、ストラップを鎖にしなきゃいけないって(笑)。よく見ればちゃんと肩パットついてるんだけど、中学生にはそんな知恵はないのよ。で、肩の皮が剥けるの。「この痛みに耐えるのが大事なことなんだ」って物凄い曲解をして(笑)、そして練習はしてはいけないってのを忠実に守ったんで、本当に巧くならなかった(笑)。
高1くらいまではベースやってたんだけど、1学年下に岡本(様彦)がいて。で、岡本は俺に憧れてベースを始めたの。これは本当の話だからね。俺が格好いいから(笑)。さっきの俺のNSPの話と同じ図式で。中3のころって、俺ちょっと恐かったんだよ。その恐い先輩がやってるベースを俺もしたいって。
で、あいつは根が几帳面なところがあるから、ずっとちゃんと練習して、気がついたら俺より巧くなってた。さらに、中谷(ブースカ)っていうのが転校してきて、ベースを弾いてたの。しかも、中谷はチョッパーの練習をコップを叩いてしているっていう伝説があって(笑)。そうやって1こ下にベース弾ける奴がふたりもいて、急にやる気がなくなってやめちゃった(笑)。田舎の凄い小さい世界にいるから、ずっと俺は一位だったのよ、それまで。だって、ベース弾く奴なんて3人くらいしかいなかったんだから(笑)。
で、1年間バンドせずに普通に勉強してたの。しかも生徒会の風紀の役員とかやってて(笑)。それはそれで一生懸命やってて。高2の時の部活の予算の割り振りって、ほぼ俺がひとりで決めたくらい。
そのまま受験勉強して、大学に入ってってなる予定だったんだけど、高3のときに、植中と藤井と中谷がやってるバンドの練習を見に行ったのね。そのときに植中に「歌ってくれ」って頼まれたの。でね、そのときってまだ歌うっていうのはライトで9番的な感じで、その格好悪いところっていうのは俺に振って、自分は格好いいギタリストに専念したいていう植中なりの計算があったんだけど(笑)。でも俺は俺でその頃はもうキンクスを聞いて、やっぱり歌だなとか思ってたから、乗ったんだよ。俺は常に植中の一歩先を行ってるから(笑)。それがアンジーの最初のメンバー。コンテストの予選の1週間前だったかな。
だから、俺が入るより先に3人でオリジナルとか作ってたんだよね。それで名前をアンジーにして。これも植中がつけたんだよね。
―
それはやっぱりストーンズの?
そうそう。そういう感じが好きなんだよ、あいつは(笑)。
で、まず歌詞を書き換えて。植中の書いた詞があまりにも恥ずかしくて(笑)。うすっぺらーいワイルド感の詞で。訳詞に世良正則足したような感じなんだよ。「あんた、この腕で抱きしめるぜぇ」みたいなの(爆笑)。これはちょっと俺は歌えんわって。
で、萩の予選出たら、バンドが3つしかなかった(笑)。で、本選にいけるのは2つ。つまり俺たちが出るまでは2つしかなかったっていう。で、広島の本選行って、ジュニア部門でポリドール賞っての貰って。今思えばね、ポリドールの広島営業所のペーペーの社員が頼まれて見に来てってことだと思うんだけど、そのときはメジャーのレコード会社が俺たちに賞をくれた、これは絶対にメジャーデビューできる! って勘違いしたの。
それで、よし、博多に行こうって。日本のリヴァプールだしって(笑)。
「最初は勘違いしたまま突っ走っちゃってたよ」
―博多には皆さんでいらしたんですよね。
俺は大学進学で、藤井は美容の専門学校で、例の植中だけはドラマがあって。
そもそもね、なんで予選に出たかっていえば、そのころ植中って桃井かおりのファンでさ、カティーサーク買うと桃井かおりのカレンダーが貰えるってんで買ったのよ。で、買ったからにはって飲みながら、よりにもよって矢沢永吉の「成り上がり」読んじゃって。で自分の中で妄想が膨らんじゃって「俺は成り上がる!」って、で予選を受ける、そのためにオリジナルを作る、プロになるって先走っちゃったのがきっかけなのよ。そういう人なの(笑)。
植中って、順番が間違ってるんだけど(笑)、まず成り上がるためには勉強してはいけないと。で、夏ごろから全く勉強しなくなって、もちろん成績もがーんと落ちて、で、当然大学受験なんてしないと。でも、親父さんが結構厳しい人で、受験しないなら働けと警備員の会社に入らされて。
だから、俺たちはあいつはもう来ないと思ってたんだよね。山口で就職して、寮に入れられてたから。そうしたらそこを抜け出して、バイクの後ろにボストンバック1個だけ括りつけてギター背負ってある日うちに来たんだよ。「出てきた」って。だからあいつだけはちょっとドラマティックで。
中谷はまだ高校生だったから、3人で、サポートのベーシストを入れて……って、その人本当はギタリストなんだけどさあ(笑)。しかもコンテストで賞取ってるような人だから、どう考えたって植中より巧いの。でも「面白そうだからやってやる」って。「その代わり、アンコールでは俺にギター弾かせて」って。
だから、博多で始めたころのアンジーっていうのは、アンコールだけギターとベースが入れ替わって、急に物凄い早弾きをするという不思議なバンドだったよ。本編はぺらぺらの音なのに(笑)。そういう時期が半年くらいあって。
―その頃って、博多でやる意気込みは感じるんですけど、実際プロでやろうとか思ってらしたんですか?
植中は考えてたよね、少なくとも(笑)。でも俺はね、まだ……どうだろうね、半信半疑って感じだったかな。特にその半年なんてアマチュア丸出しじゃん(笑)。
―その頃の音っていうのは、デビュー後の音に近いんですか?
そうだねえ、根本は変わらないかなあ。中谷が曲を書いて、俺が詞を書いてっていうのが高3の頃からのスタイルだから。高校にいた頃に、20〜30曲くらいは作ってるのよ。だから、それはやれてたよね。
―詞を書くようになったのも、そのときからなんですよね。
そうそう。今見ると恥ずかしいよ。「ばかじゃないか、このガキ」って感じ(笑)。空想妄想ばっかりで。しかも技術的には稚拙だよね。でも、なぜか俺は書けるって思ってたから。歌詞に関しては、かなり書けるって。
最初っから、視点自体は面白いんだと思うんだよ、自分で言うのもなんだけど(笑)。発想は面白いなって、振り返ると思うよね。技術が稚拙だからそこの恥ずかしさっていうのはあるんだけど。手探りだからね、書いてること自体が。だって、RC(サクセション)とARBくらいしかお手本がないんだから。高校のときに聴いてたのがそれくらいだったから。あとは甲斐バンドくらいかな、敢えて言うなら。
星暮らしの手帖 : http://www.netlaputa.ne.jp/~unlimi/hoshi/
interview : t_i n
photograph : Chakoba
水戸 華之介
6月7日生まれ。山口県出身。
高校時代に結成したアンジーで88年メジャーデビュー。その後GOO、水戸華之介&エレカマニアを経て、ソロと並行して00年より水戸華之介&3-10chainにて活動中。
柴山 俊之
高橋 まこと
秋間 経夫
花田 裕之
広瀬 さとし
水戸 華之介
ISSAY
山本恭司
宙也
稲田 錠
木暮 武彦
寺田 恵子
本田 毅
スティーヴ エトウ
仲野 茂
水戸華之介
&3-10chain
Vo
水戸 華之介
G.
澄田 健
B.
内田 雄一郎
Ds.
佐藤 稔
CD Information
「星暮らし、歌暮らし」
2004/02/24 発売
火星レコード
\3,000 (tax in)
01. 雨のパレード
02. 北極星
03. 小さな罪の小さな罰
04. MC〜壊れゆく者
05. キムとキリムのダイジョーブ!
06. 月の浜辺で
07. そういうメルヘン
08. MC〜寛大なる者
09. ハラホロ&ヒレハレ
10.火星のショッピング・モール
11.いつか大勢が
12.MC〜喜びをもたらす者
13.私の好きな
DVD Information
「不死鳥!!!!!!!」
火星レコード
\4,200 (tax in)
04年2月24日渋谷O-Westで行われた休養明け復活ライブDVD。アンジー時代の曲から最新曲まで全21曲+特典映像で綴るBest of 水戸華之介。
Live Infomation
11月3日(水・祝)
下北沢 440
11月14日(日)
下北沢 CLUB251
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